展示案内

文化情報広場

第4展示室上部の文化情報広場では、各地の博物館の展示情報など、全国から寄せられた文化情報に関する多数のチラシをお持ち帰りいただけます。 また、福岡県が推進している世界遺産登録活動や、県内外の文化財について紹介するパネル展示も実施しています。

パネル展「古賀市船原古墳遺物埋納坑調査の最前線2020-2021」

古賀市に所在する船原古墳は、6世紀末から7世紀初頭の前方後円墳です。平成25年3月、そのかたわらで発見された遺物埋納坑からは、豪華且つ国際色豊かな遺物が多数出土し注目を集めています。九州歴史資料館では遺物埋納坑の発見当初より古賀市教育委員会と共同で、これら遺物の科学的調査及び研究を進めています。
今年度は、国内初の発見として大きな注目を集めている、玉虫で装飾された馬具、「二連三葉文心葉形杏葉」をはじめとして、鎧や冑などの武具、「小札甲」について詳細を明らかにするため調査を行いました。本展では、これら遺物の科学的調査の成果や保存処理によって明らかとなった最新情報をご紹介します。
【会期:令和3年3月30日(火)~令和3年7月11日(日)】

Webパネル展「福岡鉄道遺産ものがたり6 ~平成筑豊鉄道編~ 」

※ホームページでのみご覧いただけます

近代、石炭や鉄の生産で日本の近代化を支えた福岡県には、多くの鉄道が敷設されてきました。こうした鉄道の施設には、明治など古い時代に造られたものが今も残り、これを「鉄道遺産」と呼ぶことができます。県内各地の鉄道遺産について紹介する「福岡鉄道遺産ものがたり」、6回目となる本展では、平成筑豊鉄道を取り上げます。
平成筑豊鉄道は筑豊・京築地域を走る鉄道で、路線の多くは明治時代に建設されました。長らく国鉄の路線として運営されましたが、いまから30年前の平成元年(1989)、第三セクターの平成筑豊鉄道に引き継がれています。本展では、国登録有形文化財の石坂トンネルと内田三連橋梁をはじめとし、明治以来の数々の鉄道遺産をご紹介します。(写真は、平成30年度に撮影されたものであり、現状は異なっている場合もあります。)
▲第二今川橋梁 京都郡みやこ町・田川線崎山~源じいの森
平成筑豊鉄道田川線は明治28年(1895)、民営の豊州鉄道として開業しました。この橋梁の橋桁は改修されていますが、レンガや切り石で造られた橋脚の大部分は開業当時のものです。
▲石坂トンネル(第2隧道(ずいどう))① 京都郡みやこ町~田川郡赤村・田川線崎山~源じいの森
豊州鉄道開業と同時に建造されたトンネルです。全長74m、レンガと切り石で作られ、現存する福岡県内最古級の鉄道トンネルです。現在は国登録有形文化財です。このトンネルの奥には、第1隧道も続いています。
▲石坂トンネル(第2隧道)② 京都郡みやこ町~田川郡赤村・田川線崎山~源じいの森
トンネルから延びる線路をよく見ると、右側に片寄って敷設されていることがわかります。これは将来の輸送需要増大による複線化を見越して、トンネルを複線断面で建造し、右側にのみ線路を敷いたためです。
▲今枝川橋梁 田川郡赤村・田川線崎山~源じいの森
石坂トンネルに隣接する橋梁です。レンガ橋台上の橋桁が奥まった位置に設置されていますが、これも複線化を見越して一方に寄せたものです。石炭で輸送需要がさらに増えるという、当時の人々の期待が伝わります。
▲油須原駅駅舎 田川郡赤村
豊州鉄道開業時から残る木造駅舎で、明治28年(1895)8月15日に開業しました。向かって右側が乗客の待合室、左側が出札室などの駅事務部分でした。小規模ですが、明治時代の駅舎は全国的にも希少な存在です。
▲油須原駅構内 田川郡赤村
油須原駅の構内です。列車が1両停車中ですが、車両に比べて駅構内が非常に広いです。これは、かつて長大な石炭列車がこの駅で行き違っていたため、長い交換線路が必要であった時代の名残です。
▲油須原線跡 田川郡大任町
国鉄時代、油須原と日田彦山線豊前川崎を結ぶ油須原線が建設されました。しかしエネルギー革命や国鉄改革のため、開通することはなく、未完成に終わりました。一部の路盤跡には現在、トロッコ列車が走っています。
▲内田三連橋梁① 田川郡赤村・田川線赤~内田
平成筑豊鉄道を代表する鉄道遺産で、明治28年(1895)の豊州鉄道開業時に建造されました。切り石とレンガを組み合わせて作られています。現在、石坂トンネルとともに国の登録有形文化財に登録されています。
▲内田三連橋梁② 田川郡赤村・田川線赤~内田
東側から見た内田三連橋梁は、切り石を積み上げた石造りの橋です。アーチの内部を見てみると、この橋は基礎部分を石積みで作り、上部をレンガで仕上げて、さらに片面の表面を石で覆っていることがわかります。
▲内田三連橋梁③ 田川郡赤村・田川線赤~内田
西側はレンガ造りですが、レンガを、一段ずつ凹凸を付けた状態で積み上げています。これも複線化を見越して、凹凸の面に拡幅用のレンガを組み合わせることを想定したためと考えられています。
▲勾金(まがりかね)駅駅舎 田川郡香春町
明治28年(1895)8月15日に開業した駅で、駅舎の半分は、大正6年9月19日完成の建物が使われています。駅構内にはレンガ造りの倉庫も残されています。なお、田川線はこの近くで旧添田線と交差していました。
▲中津原橋梁 田川郡香春町・田川線勾金~上伊田
内田三連橋梁と同じく、明治28年(1895)の豊州鉄道開業時のレンガ橋梁です。複線化を見越して片側が凹凸構造となっている点も同じです。より小規模なものも含めると、こうしたレンガ橋梁は多数現存しています。
▲金田駅ホーム 田川郡福智町
伊田線は筑豊興業鉄道と九州鉄道が順次敷設し、金田駅は明治26年(1893)2月11日に開業しました。切り石やレンガのホームが並び、一部は車両の大型化に伴いかさ上げされています。本社・車庫もある拠点駅です。
▲キハ2004号 金田駅構内(許可を得て撮影)・キハ2004号を守る会 保存
昭和41年(1966)製造の気動車で、長らく茨城県の私鉄で活躍した後、保存のため平成28年(2016)に金田駅に来ました。現在は定期的に運転体験も実施されています。同世代の気動車はほぼ廃車され、希少な1両です。
▲旧三井セメント専用線跡 明治24年(1891)~田川郡福智町・伊田線金田駅付近
かつて金田からは、金見鉄道とも呼ばれた鉱山専用線が分岐していました。この鉄道からの貨物列車は平成筑豊鉄道とJRを通り、現在平成筑豊鉄道が運行する今の門司港レトロ観光線の線路まで乗り入れていました。
▲中泉駅駅舎 明治24年(1891)~直方市
明治31年(1898)2月9日に開業した駅で、駅舎は国鉄時代からの建物です。油須原駅同様、構内は長大な石炭列車交換に対応できる広さです。国鉄時代から続く筑豊の駅は、こうした広い構内をもつ駅が他にもあります。
▲嘉麻川橋梁① 鞍手郡小竹町~直方市・伊田線あかぢ~南直方御殿口
かつて嘉麻川とも呼ばれていた遠賀川を渡る橋梁で、レンガ橋脚の一部は明治26年(1893)の筑豊興業鉄道開業時のものです。伊田線のこの区間は複線化されており、石炭輸送で賑わった往時の輸送量を偲ばせます。
▲嘉麻川橋梁② 鞍手郡小竹町~直方市・伊田線あかぢ~南直方御殿口
左側の橋桁には1907年のイギリス製の銘板、右側の橋桁には大正4年(1915)の国産であることを示す銘板が取り付けられていました。時代を経て、橋桁が輸入から国産へと移り変わっていった様子がわかります。

展示案内