▲裾部第1号甕棺出土玉類と鏡片
第1号甕棺からは管玉2点と勾玉1点、鏡片が出土した。勾玉は大型品で、頭部の側面に3本の刻みがあります。この刻みのある勾玉は古墳時代の勾玉の中でも格式の高い物と考えられています。鏡片は中国製の半円方形帯鏡と呼ばれる型式です。端に孔が1つ空けられ、割れ口は研磨されていたので、孔に紐を通してこの状態で使用していたようです。
▲高速道路工事後の古墳
古墳のある丘は、高良大社の『高良玉垂宮神秘書』に記さ「大祝職日姓子ノミコトノヒウ」と記されており、大祝家の祖である日往子命の墓に比定されており、工事前に久留米市教育員会・筑後地区郷土研究会の保存要望を出されました。これを受けて福岡県教育委員会と道路公団とが協議を行い、設計変更によって墳丘の80%を保存することになりました。祇園山古墳は昭和53年3月には県の史跡に指定され、見学できるように整備されています。