特別史跡「 大宰府跡 」蔵司地区の 発掘調査成果 現地説明会の様子より
天気も良く、たくさんの方にご参加いただきました。
新たに見つかった築地。
出ました、小札のX線CTスキャナ画像。
令和3年10月30日(土)に、特別史跡大宰府跡の蔵司(くらつかさ)地区官衙の現地説明会を開催しました。古代の大宰府は、九州全体の行政や軍事、外交を担当した地方最大の役所で、その下には様々な実務を担う多くの行政機関(司・所)がありました。その一つが「蔵司(くらのつかさ)」で、九州から税として納められた特産品などを管理していました。
当館が平成21年度より発掘調査を行っている大宰府政庁跡西側丘陵周辺の地名は、蔵司(くらつかさ)であり、古くより古代大宰府の「蔵司」があった場所と考えられてきました。令和元年度から実施している丘陵南端部の礎石建物の基壇内からは鎮壇具として埋められた甲冑の部材である小札(こざね)が見つかりました。また、礎石建物の西側からは、新たに南北に延びる築地が確認されました。築地の軸は大宰府条坊(都市区画)に重なっており、蔵司丘陵が大宰府の都市設計に組み込まれていることが明らかになりました。
当日は天候にも恵まれ、80名以上の参加者が訪れ、担当者の説明に熱心に耳を傾けていました。
令和3年度までに開催した蔵司地区の現地説明会資料は、以下からダウンロードできます。
なお、現地説明会資料の内容は、その後の調査・研究によって内容を変更することがあります。
また、調査途中の成果につき、図や写真の転載はご遠慮ください。