筑紫君磐井,その一族が刻んだ足跡をたどる。
ヤマト王権と矛を交えた筑紫君磐井,糟屋屯倉を献上した筑紫君葛子,百済救援に向かい唐軍と戦った筑紫君薩野馬,そして筑紫神を祀った甕依姫。彼らの歴史は,倭国が日本国へと転換する「日本創成の風景」とともにありました。
ヤマト王権が記した虚実ある『日本書紀』等の文字史料と,筑紫君自らが築いた古墳や集落等の考古資料の双方を眺めることで,「筑紫君一族史」の実像にせまります。日本初の発見となった「馬甲着装馬形埴輪」をはじめとした新資料と,最新研究の成果を多数収録しています。
目次
【第一部 筑紫君一族史】
・総 論 筑紫君一族史
・第一章 甕依姫の時代
・第二章 有明首長連合の時代
・第三章 筑紫君磐井の時代
・第四章 筑紫国造の時代
・第五章 筑紫君薩野馬の時代
・終 章 最果ての豪族 筑紫君
【第二部 筑紫海の日々】
・総 論 筑紫海の日々
・第一章 筑紫海の赤と黒
・第二章 山辺の村
・第三章 海辺の村