福岡県教育委員会および九州歴史資料館は、昭和43年(1968)以来、50年以上にわたり、大宰府史跡の調査研究を行ってきました。大宰府史跡は大宰府政庁跡とその周辺官衙、観世音寺や筑前国分寺等の古代寺院、水城跡や大野城跡、基肄城跡など関連する遺跡が含まれ、国の特別史跡や史跡に指定されております。さらに大宰府条坊跡も含めた遺跡からは数多くの遺物が出土してきました。その中でも古代大宰府の活動によって生み出された考古資料1,770点が、令和5年に国の重要文化財に指定されました。 これを記念して、九州歴史資料館では、重要文化財に指定された大宰府史跡出土の考古資料のうち選りすぐりの逸品を展示いたします。大宰府式鬼瓦をはじめ老司式や鴻臚館式と呼ばれる軒瓦、官衙の活動を物語る青磁や白磁などの陶磁器、須恵器、土師器、硯、墨書土器や刻書土器、木器の生活用品や農具、祭祀具、銅や鉄などの金属製品、武具、墓地の副葬品、漆製品、石製品など多様な考古資料が見られます。 さらに、令和元年に重要文化財に指定された大宰府跡出土木簡も展示し、重要文化財を通してみることができる、古代大宰府を余すところなくご紹介いたします。
目次
・総 論
・第一章 鬼瓦
・第二章 瓦塼
・第三章 墨書・刻書土器・その他
・第四章 土師器・須恵器
・第五章 陶磁器
・第六章 鋳造遺物・金属製品
・第七章 祭祀遺物・その他
・特別公開 木簡
・国指定・重要文化財 福岡大宰府跡出土品 指定目録