概要
本報告書は、福岡県教育委員会が昭和45年から数次にわたって発掘調査を実施し、大宰府史跡ではじめて木簡が出土したことで学史的にも知られる、特別史跡大宰府跡 蔵司地区平地部の正式報告書である。これは、大宰府政庁周辺官衙跡発掘調査報告の第12集にあたる。
本書には、大宰府史跡の全容解明を目的として発掘調査を実施した、大宰府史跡第4次・54次・60次・65-1次・65-2次調査の成果を掲載した。
注目すべき遺構として礎石建物跡や工房跡、築地、遺物として木簡や唐三彩陶枕、金属生産関連遺物、多量の瓦類や輸入陶磁器類が挙げられる。